遠山くんのダイヤモンドイド合成に関する論文がChemistry Lettersに出ました!
Synthesis of diamondoids through hydrogenation of adamantane-annulated arenes
Yoshifumi Toyama, Takaku Yoshihara, Hiroki Shudo, Hideto Ito, Kenichiro Itami*, Akiko Yagi*
Chem. Lett. 2024, 53, upad037. DOI: 10.1093/chemle/upad037

概要
ダイヤモンドイドとは、ダイヤモンドの部分骨格であるアダマンタン構造を複数有する分子群の総称であり、ジアマンタン(C14H20)、トリアマンタン(C18H24)、テトラマンタン(C22H28)などが知られている。ダイヤモンドイドは物理的、化学的安定性が高く、負の電子親和力を有することから光電子放出材料としての応用が注目されている。一方、これらは主に原油中からの抽出、分離によって供給されており、分子合成的アプローチは十分に開拓されていない。また、既存のダイヤモンドイドに対する官能基化や誘導化は報告されているが、新奇構造をもつダイヤモンドイドの合成はなされてこなかった。
本研究では、新奇ダイヤモンドイド合成法の開発を行った。当研究室では最近、ダイヤモンドの部分構造であるアダマンタン骨格に対し、アレーン骨格を縮環させる反応を開発した。今回我々は、アダマンタン縮環アレーンに対してロジウムおよび白金の二元金属系ナノ粒子を触媒とした水素化還元反応を行うことで、新奇ダイヤモンドイドの合成に成功した。そのX線結晶構造解析を行い構造について議論を行ったほか、量子化学計算を用いて生成反応機構を調査した。
以下八木先生のコメント転載
2023年に合成を報告したアダマンタン縮環アレーンに対し、触媒的水素化を行うことでダイヤモンドの部分構造をもつ「ダイヤモンドイド」と呼ばれる分子に誘導しました。
遠山くんは検討開始後、あっという間に目的分子を手に入れ、X線で結晶構造を明らかにし、そのスピードは実に見事でした。
後々、触媒条件が非常にクリティカルなものであったことがわかりました。
それを見つけてきたのは天晴れです。遠山くんおめでとう!
吉原くん、周戸くん、英人さんありがとうございました!




